行きずりの街

レイクで借金をするやり方教えます。
観てきました。ネタバレになるので感想はたたみます。


あの仲村トオルがこういう演技もできるようになるとは…感慨深し。ビーバップのデビュー当時から見ているのでアイドル俳優を経て群像劇俳優(トップクレジットではないけど主人公の相手役とか主要配役5人のうちの1人とかそういうの多し)からさらにワンランク上の押しも押されぬトップクレジット。完璧に仲村トオルの映画だった。セリフまわしがもともとの地声のせいか常に冒頓とした印象なんだけど、今回は田舎(広島)出身の無口な教師役。ナイスキャスティング。彼は不精ひげ生やしたり髪をボサ気味にしたりダサいファッション(まるで〇ナカか〇木のリクルートスーツみたいなのを着ていた)なのにも関わらず隠しきれない足の長さが素晴らしい。安っぽいスーツを着ることによって際立つスタイルっていうのはすごい。行方不明の教え子失踪に関わるらしい追っ手をまく際も男たちに「あいつ、田舎の百姓じゃない。東京の土地勘がある」と言われる仲村トオル。勝手知ったる町!とコンクリートジャングルを失踪するイケメン教師を見て敵がそう口走るわけだけど、どこからどう見ても田舎の塾講師には見えない。しかも教えてる教科が国語よ?体育の間違いでしょ。シャワーシーン、ラブシーンなどで彼の半裸を拝む機会があるわけだけど、鍛え上げられた胸筋に引き締まったお腹。このスタイルなのにダサめファッションの田舎教師っていうアンバランスがなんともくすぐったい。女子高教師時代に教え子と恋愛関係になり結婚までしてしまったというモテ教師だからと言っても肉体鍛え上げられすぎ。いいもん見せてもらったけど「国語教師ってww」とちょっと我に返った。この微妙なリアリティーのなさ(リアリティーを追及してるのにドリーミー)っていうのは映画・ドラマになくてはならないものではあるのだけど、この映画で最も不思議だったのは小西真奈美のマンションだなー。夜は深夜2時までクラブのママとして小さいけれどややランク高めのお店を切り盛りし(お店を閉めた後に伝票計算をし、さらにアフターもこなすなかなかのヤリ手っぷり)、昼間は建築デザイナー(かな?そういう系の仕事)をバリバリこなす(現場には原チャで乗りつけるアクティブウーマン)という忙しさの中、部屋が異様な整いっぷり。家電なんて全て新品(特に洗濯乾燥機は毎日使っているとは思えないきれいさ)だわ白い部屋にはほこり1つなさそうな生活感のなさ。その生活感のなさを補うためかわざわざテーブルに置いてある新聞がとってつけたようで逆にわざとらしく感じた。深夜2時まで働いて昼間は昼間で働く彼女はいつ部屋の掃除をしていたんだろう・・・。さらにお店閉めてから仲村トオルを部屋に招きいれ激しくセックスした後は彼より早く起きて朝ごはんも完璧に用意し、昼に食べるように彼の母親直伝の黒豆煮の下ごしらえまでしているイイ女っぷり。夜寝る時も朝起きる時もメイク完璧で24時間フル装備状態。こんなオンナいるわけない>< つか小西真奈美んちは黒豆常備してんの?こんだけ忙しくしてる女が黒豆煮る機会なんてお正月くらいでしょうに。不意打ちで泊めた男のために翌朝いきなり黒豆煮るってww いい女もここまでくるとちょっと怖い。でも小西真奈美の濡れ場は良かった。胸もお尻も谷間すら出てこないけど、彼女の声はエロい。あえぎ声より泣き声のエロさが絶品。ベッドになだれ込む前に仲村トオルの胸で泣いた時、ちょっと幼くも感じる高めの声で、気管に息を苦しそうに入れながらの泣きの演技はもんのすごい色っぽさ。胸くらい見たかったけど、脱がなくてもすごい女優さんだってことはよくわかった。ちなみにこの映画で久しぶりに窪塚洋介を見た(腕っ節がたつインデリヤクザ的役柄)。彼はこういうクセ物を演じるとやっぱりうまい。しばらく見てなかったのに変わらずイケメンで体も切れていた。殴り合うシーンの身のこなし、本当にボクシング経験者のようだった。大学時代哲学専攻していたという理屈っぽさ漂う神経質な悪役っていうのも彼にしか出せない雰囲気かも。アクションと言えば、デカい体を生かした仲村トオルのアクションも良かった。昔はアクションだけだったのに今は芝居もこんなにできるようになって・・・いい俳優さんになったなあ。ちなみにこの映画、主演俳優仲村トオルがデカいせいでキャストがみんなデカい。小西真奈美もさとえりもデカいし男性陣も肉体派の悪役を多く使っているせいかみんなデカい。いつも思うけど、映画やドラマって主演俳優さんに合わせたバランスでキャスティングするじゃない?だから主演の人の身長が高いと相手役やその家族役もおのずと高身長になり画面に異様な迫力が出る。仲村トオルの身長は武器だなあと思った。